WSCにより性能調整されたTCRシリーズはマシンを操るドライバーのみならず観客をも魅了する価値の高いモータースポーツとして世界各地で賑わいを見せています。
2リッター以下のターボエンジンをベースに作られているFWD車をベースにした、4ドアまたは5ドアの新世界規格マシンを使用したレースです。2015年創設以降、世界各地で人気を博し、各国のジェントルマンドライバーが、この価格と性能のバランスのとれた「純レーシングカー」による、ハイレベルなモータースポーツを楽しんでいます。ヨーロッパを中心に広がりを見せ、近年ではアジア各国およびアジア選手権も設定されるなど、各地域との交流も可能な、将来性の高いモータースポーツプログラムです。
地域を越えて連携できる唯一のツーリングカーレース、それが「TCRシリーズ」と言えます。
TCRを戦うレーシングマシンは、そのシリーズを統括するWSC社 (World Sporting Consulting LTD)の技術部門において、BoP (Balance of Performance)と呼ばれる基準でその性能を管理されます。この考え方の根底にあるのは、「性能調整により無駄な開発競争をなくす」「開発に連動して車両価格が高騰することを防ぐ」「どのレースでもサイドバイサイドの白熱したバトルが繰り広げられる」「イコールコンディション化により多くのドライバーに勝つ権利が与えられる」「どの地域、どの国でも多くのメーカーが参加する環境を整えられる」「カスタマーレーシングの成長により、関わる人すべてにメリットがもたらされる」ことが挙げられます。
自動車メーカーが莫大な開発費を投入してその性能をアピールしていた時代のツーリングカーレースとは真逆に、それぞれのブランドでモータースポーツを楽しみたいジェントルマンのために、メーカーが、マシン、パーツを販売し、その活動のサポートを行う形式のレース活動がカスタマーレーシング。マシンは純粋にモータースポーツを楽しめるまでにチューンアップされ、過度な性能競争ができないようにレギュレーションによって多方面に制限がかかります。メーカーでも、マニファクチャーでもなくジェントルマンドライバーのためのレース、それが「カスタマーレーシング」です。参加車両は4ドアまたは5ドアをベースにした量産車を対象に、1,750cc以上2,000cc未満のシングルターボエンジン、前輪駆動(FWD)、最大出力340hp程度のマシンをWSC社(World Sporting Consulting LTD)が承認し、誰でも購入できるように、定められた期間での最小生産台数が指定されます。世界的には16メーカーのマシンがそれぞれの国と地域で戦っています。そのメーカーとモデルの数は年を追うごとに増加の一途をたどり、現在さらに増え続ける様相を呈しています。
2023シリーズからドライバー参加資格をFIAドライバーカテゴライズシステム(2023 FINAL LIST OF DRIVER SCATEGORISATION)のゴールド以下でなければならないとし、その他のカテゴリー別参加実績による制限を緩和いたします。より多くのドライバーに参加頂き、華やかなドライバーラインアップを目指します。 BoPのイコールコンディションにより、ジェントルマンドライバー、プロドライバー問わず接戦が見込めます。
また、混走することで、ドライビングスキルの向上、お互いが高めあえる注目度のあるレースを目指していきます。
TCR Japan レース事務局